「ぬ・・・・・・げ・・・って・・・」
脱げってこと?服を?
それって・・・・・・。コイツは何をするつもりなんだ。
だって、この状況で服脱いですることと言ったら・・・・・・。
「元希さ・・・・・・」
「チ、早くしろって言ってんのが聞こえねーのかよ」
今まで上機嫌だった元希の機嫌が、にわかに悪くなっていく。
「・・・・・・・・・」
指示に従う。しかない、どんなに抵抗したって、元希の機嫌が悪くなって、状況がさらに悪化するだけだ。
ジャージを脱ぎ捨て、Tシャツに手をかけたところで、元希の喉が短く響いた。
「は?」
「下、脱げよ」
「・・・・・・・・・」
若干の躊躇いはあったが、ジャージのズボンを脱ぎ捨てて、秘部を隠す一枚も脱いで元希を見ると、元希もそれを確認して、自分のバッグに手を伸ばした。
しばらくバッグの中を漁った元希の手には、日焼け後に塗る冷却ローションが握られていた
「濡らしとけよ」
そう言うとそのローションを軽く隆也に放り投げる。だが、隆也には意味が分からなかった。
「・・・・・・・・・」
これで、濡らす・・・?
「オイオイ。まさか知らないのか?メンドクセーな」
ため息混じりに言われてムッとしたが、分からないものは分からない。
「うしろだよ」
うしろ・・・。 ―――・・・のこと・・・・・・・なんだろうな。
だって普通はこんなこと男と女でスるわけだから、女の方には・・・・・・その・・・受け入れる場所があるわけで……。男に、それに近いものを求めたら、
「ケツ。分かるだろ?」
に、なるよなぁ。
「オマエが痛いのはオレはどーでもいーんだけど、オレがキツいのは嫌だ」
「・・・・・・・・・」
これを塗って濡らしとけば、アンタはキツくないから濡れ。と?
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
なかなか塗り始めようとしない隆也に元希が手を差し出してきた。
「ソレ」
その手が向いているのは、今しがた渡されたローション。
「・・・・・・・・・」
それを元希に返すと、元希はフタを開けて隆也に向けてきた。
「て」
て・・・・・・って、手?
言われるままに手を差し出すと、その手の上にローションをたっぷり1回分くらい出されて、慌てて逆の手を添えるが、思いのほか粘性があって零れはしなかった。
「塗れよ
今更抗うには遅すぎる。
隆也は指にローションをとって両足の間に滑り込ませて奥の秘部に触れた。
「・・・・・・っ」
くすぐったいような感覚が、背筋を伝う。指の腹で撫でるようにすると少しは慣れたが、変な感じだ。
「指 入れろよ?」
「・・・・・・!」
ゆ・・・び?
「そのままでコレ、入るのかよ。指入れてみりゃ分かる」
元希はまだ上を向いたままの自分のものを、隆也の唾液で濡れていない根元を持って、これ見よがしに隆也の方に向けた。
指入れんのかよ。
最終的にコレ入れるっていうなら同じか?と思いながら、もう一度濡らした指を閉じたひだに押し付ける。
入って・・・・・・くる・・・。
「奥まで」
そう言う元希の言葉にそのまま従って、さらに指を奥に進めていく。
「ふ・・・・・・」
息苦しい・・・・・・。
アレにくらべたらこんな細くて短いモンでこれじゃ、アレじゃヤベーな・・・。
「痛くねーの?」
そこまで苦痛な表情を見せない隆也に元希はやや不思議そうな顔で問う。
「・・・・・・?」
痛い・・・もんなのか?
「ふぅん。じゃあ――」
膝立ちで自分の足の間に手を添えている隆也を、長いすに寝転がって跨いでいた元希はおもむろにたち上がり、
「中、やらかくしとけよ」
隆也を見終下した。
「・・・・・・?」
何をするつもりなんだろうと、元希の様子を窺っていると、下着ごとズボンを脱ぎ捨てて、隆也の荷物に手を伸ばした。
特に探りもせずに取り出したタオルを広げて再び長いすに座る。
先刻とまったく同じ姿勢に寝転がって、自分の下腹部に隆也のタオルを置いく。
自分と、私物は汚したくないのだろう。
「ここに座れ」
若干元気を失いけかているソレを囲うように置いたタオルの中心を指す。
「・・・オレが、ですか?」
そう問う隆也には深い意味などなかったが、
「じゃあ、この上に来い」
元希は指示をわずかに変えてきた。
その指示に従って元希の腰を跨いで、元希の真上に位置づけると、その距離は思いのほか離れてはいない。
「アタるまで腰おとせ」
ゆっくりと腰を下ろしていくと、すぐに元希の先端と触れ合った。
元希の右手が隆也の腰に触れる。
「オマエ、よく男相手に足開くよな」
鼻で笑われて、言い返そうと口を開いたが、
「く、あっ・・・・・・!」
元希が入ってきた所為で言葉にはならなかった。
「力抜けよ!」
苛立った元希の声が耳に響くが、こっちはそれどころではない。